地方出身学生対談
・参加者
山崎 大智(4年)
藤本 大毅(4年)
富永 憲亮(3年)
関根 宇威(2年)
・進行
西山 寛人(4年)
Q1.地方出身学生が、関東出身学生との違いを感じるときはありますか?
山崎 「僕の出身校の藤島高校なんかは毎年たくさんの東大進学者を輩出する訳ではないから、入学当初はコネクションがあまり無くて情報量が少なかったかな。でも、そういった面をオリ合宿とかでできた上クラとの繋がりでカバーできる点では、地方学生に優しい制度が東大にはあるなって思ったね。
西山 「富永は?」
富永 「そうですね、私も情報量の少なさみたいなものは感じました。ただ、剣道部の練習に早い段階から行っていて、剣道部の先輩が剣道以外でも、大学生活のことについて相談に乗ってくれたのは助かりましたね。」
山崎 「確かに、富永は早い段階から練習に来てくれていて、川合(現主将)と用心棒とか連れて行ったこと思い出したわ。(笑)」
西山 「自分も新歓期に感じたことだけど、剣道部に限らず、東大の人はなんでも親身に相談に乗ってくれた気がする。」
Q2.都市部の有名私立校出身学生との違いみたいなものは感じましたか?
関根 「基礎学力の違いみたいなものは多少感じましたね。私、鶴亀算とか知らなかったですし。(笑)」
西山 「うん、中学受験組との差は少し感じたかも。大学の講義に関してはどう?」
山崎 「僕はその点に関してビハインドは感じてないかな。実際一年間浪人しているけど、法学部で結構いい成績取れてるし。でも二人の言うように中学受験の知識の差は感じることがある。特に、公務員試験の教養区分の問題とかは如実に実力の差を感じたかなあ。」
西山 「公務員試験ねえ。そもそも自分は中学受験の概念がなかったかも。ちなみに、公立中学校に通った人どのくらいいる?」
(一同挙手)
山崎 「え、みんなじゃん!(笑)ふじもん(藤本)の中学は(学力レベル的に)上から下までって感じだった?」
藤本 「うーん、俺のところは2つの小学校に通っていた人がほぼエスカレーターみたいに入学していたから、そんな感じだったかも。」
西山 「確かに上から下までいる学校は面白いよね。(笑)」
山崎 「西山の中学校とか限界だっただろ。(笑)」
富永 「でも、そういった上から下までいる環境を体験できることも地方公立出身の特権ですよね!都心で中高一貫に通っていたら味わえない世界だったと思います。」
山崎 「確かに独特かも。成人式で地元帰ったら結婚したやつとかたくさんいるし。」
西山 「刑務所もいるな。(笑)」
Q3.東大剣道部における地方出身者の立ち位置とは?
西山 「この辺りで話を東大全体から東大剣道部に移しましょう。東大剣道部は地方出身者の人の割合多いよね?」
山崎 「あー、確かにそうかもしれない。なんでやろ??」
富永 「先輩があまりいないからこそ、自分がやってきたことを続けやすいのかもしれません!」
藤本 「え、どういうこと?(笑)」
富永 「例えば、ラクロス部に母校の先輩がたくさんいたら入りやすいじゃないですか。でも、私たち地方出身者は先輩が少ないからそういう状況になりにくいんですよね。だからこそ、先輩の跡を追うというよりは、自分のやってきたことを続けようとするんじゃないでしょうか。」
山崎 「なるほど、なかなか鋭いなお前。(笑)」
西山 「東大剣道部に所属する中で、地方出身だから得した、損したみたいな経験はある?」
藤本 「一人暮らしをしていて、本郷の近くに住めることは大きいかな。七徳堂に気軽に行けるから稽古にも参加しやすい。実家暮らしの人は往復2時間とかかけている人も居てすごく大変そう。朝早く起きなくてもいいし。」
山崎 「福井出身だからかもしれないけど、特に関東大会ではレベルの高い選手を間近で見られることも大きいかも。福岡なんかは違うと思うけどね。(笑)福井県は弱かったから、東京に来ると動画でしか見られない選手が目の前で試合とかやっている訳よ。例えば、筑波大とか明治大とかの全国レベルの選手と練習試合の機会があるけど、そんな経験は福井ではできなかったなあ。」
西山 「特に、東大はOBの先輩の伝手があるし、強豪大学と交流をする機会には恵まれているかもね。」
藤本 「あと、得したといえば夏とかに帰省した時かな。久しぶりに地元の友達とか先生とかと稽古すると、楽しさは倍増するかも。あと、それぞれ地元を出て進学した友達も集まって、お互いに強くなったなあなんて言いながら稽古するのも楽しいね。」
山崎 「関根選手なんかある?なんも喋ってないやんけ!」
関根「…」
山崎 「まあいいか。あと損得と関係ないかもだけど、練習時間の差にはカルチャーショックを受けたかも。僕とかは中高で週6日練習することが当たり前だったけど、中高一貫の人たちは週3日のところもあるじゃん?だから、入部当初、先輩から『練習は週4回もあって大変だけど…』みたいなこと言われた時は、すごいカルチャーショックだった。」
西山 「確かに、地方の公立学校は部活動にエネルギーを注ぐ人が多いかもね。」
富永 「あとなんか、他大学とかでも地方出身っていうだけでまとまりが強くないですか?」
藤本・山崎 「は?例えば??」
富永 「例えば、島原高校出身のやつでも、小学校の時に地元で試合したことあるだけで話が弾んで、仲良くなったりしますね。そこから、コネクションが広がって練習試合につながったり。」
山崎 「あー、なるほどね。僕もそういう経験あるけど、確かにコネクションを広げるという意味で地方出身者の果たせる役割は大きいのかも。」
西山 「なるほど。損した経験とかはあった?」
一同 「ない気がするなあー」
富永 「あ、強いて挙げるなら、母校の稽古会に参加できないことは残念かもしれません!」
一同 「ああー!!めっちゃわかる!」
藤本 「去年の母校稽古会とか合宿と被って行けなかった。」
山崎 「藤島のOB会も年末のソウル大戦と被って行けなかったんだよね。聖光学院とかよくやっているけど、すごいムカつくんだよねー。(笑)いや、羨ましいのか。(笑)」
藤本 「でもまあ、さっき言ったけど、帰った時の楽しさの代償なのかもね。」
富永 「あと、バイトの斡旋があったり、先輩がおごってくれたりと、金銭面の負担も部活に入ることで軽減される気がしますね!」
藤本 「確かに、それは大きいかも。実家通いだとご飯とか用意されてるけど、一人暮らしはそんなことないから、部員と気軽にご飯とか飲みに行ける。」
山崎 「飲み行って、そのまま七徳堂泊まってスマブラしたりね。(笑)」
西山 「地方出身だからこそ、深まる仲みたいなものはあるかもね。」
Q4.最後に全国の地方学生に向けて一言
関根 「東大は周囲の人がすごくて刺激になるので、そう行った人たちに自分を引き上げてもらいつつ、一方で、自分が引き上げるんだという気持ちも持って頑張って欲しいです。剣道部の中でも、文武両面において意識の高い人が揃っているので、刺激的な毎日を過ごせます。」
富永 「東大に入学すると、周囲の人が色々な意味でガラリと変わるのでとても刺激的です。また、大学での部活動に高い敷居を感じている人も多いと思うけど、先輩たちがしっかりフォローしてくださるので、心配せずに挑戦して欲しいです。得るものは大きいです!」
山崎 「東大には地方にいると出会えないような特殊で、すごい人がたくさんいます。やっぱり、そういう人たちと共に時間を過ごすことは単純に楽しいし、かつ、そのような存在を身近に感じることができて自分の発奮材料にもなります。また、部活動に関しても、大学の4年間を1つのことに捧げることはリスクかもしれないけど、リターンも大きいです。得るものは本当に大きい。だから、剣道に興味がある人は、まず剣道部にコンタクトをして、部員と話して欲しいです。」
藤本 「地方学生の皆さん、東大に入ればチヤホヤされます。(笑)そんな経験を楽しむことも大切かなと思います。剣道部に関していえば、本当にみんなが勉強・剣道を含めて色々なことに真摯に取り組んでいて、刺激的な環境です。そういった環境に身を置くことは、将来的にも必ずプラスに働くと思います。まずは剣道部の雰囲気を感じに来てください!」
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